ホリーたたみのレースリポート

Q!MARU SPECIAL CUP In SUGO 第2戦 1997年10月26日

第1戦から2ヶ月経っているのに、準備に追われてあっと言う間に第2戦になっている。
大会運営は誰かのお手伝いが必要だと痛感している。

今回のレースの見所は、茨城からの参戦となるアップルフォーミュラランドの面々。なんとFK9R
という新型と、無限プレイングカートが参戦するのだ。また、SUGOをホームコースにする佐田浩司
が、全日本第1戦のケガから復帰の第1戦ともなる。前回優勝の堀籠は、ここまで8連勝中。
見所がいっぱいである。

25日のフリー走行
アップルの選手と初顔合わせ。いきなり4秒台から3秒台に入れてくるあたりは、新型の強みか。
しかし、慣れないコースとあって、コースアウトも続出している。前回優勝の堀籠は、なんと2秒台に
タイムを入れてきた。佐田浩司はセットアップが決まらず苦戦の様子。たたみのほりごめレーシング
がセットアップを手伝う模様。同じく、たたみのほりごめレーシングの千葉も3秒台前半のタイムで、
決勝に期待がもてる。

26日フリー走行
レンタルマシンと併せて、24台がコースイン。さすがに壮観である。アップルのFK9Rはストレートの
延びが目立つ。堀籠は4秒台のペースで走行を重ね、終盤やっと3秒7までタイムをあげる。前日と
は、うって変わって厳しい状態だ。

タイムトライアル
今回のレギュレーションに「前回の優勝者は+3、2位は+2、3位は+1のグリッドハンデ」が課せら
れている。堀籠はトップタイムを出しても、最悪6位のスタートとなるのだ。いきなりタイムを出してきた
のは佐田浩司。前日の堀籠が持つ非公式コースレコードを上回る1'02.478を叩き出す。2位には、アッ
プルの細田が、1'03.093と好調。以下、千葉と続き、堀籠は1'03.830と不本意な4番手のタイムで終わる。
レギュレーションによって、7番手からのスタートとなる。

予選ヒート
レンタルクラスの予選ヒート中に雨が降り出しコースを濡らす。アップルレーシングはレインタイアがない。
危険な状態もあるが、レインとスリックによる混走になる。しかし、仙台側のタイアも新旧混じり合ってい
るため、どれがマージンを持っているかわからない。やはり、レインの菅生を知り尽くしている佐田が有
利だろう。スタートが良かったのは、7番手からのスタートとなった堀籠。しかし、タイアが古かったせいか
3番手にあがった3コーナーでスピン。最後方まで落ちてしまう。ここで、猛然とダッシュを決めたのがTT
15番手スタートの鈴木隆史。なんと、この予選を2位でフィニッシュ。決勝に向けて好感触を持ったようだ。
結局、佐田、鈴木が3位以下を周回遅れにして波乱の予選が終了。タイアの善し悪しが結果を大きく左右
した。

決勝ヒート
タイアによる差が出過ぎることを嫌い、ドライバー全員の協議の結果、全車スリックで望むことが決定された。
周回数も、時間が遅くなったこともあり15周に短縮。むしろ、強くなってくる雨足の中レースは行われた。
やはり、最初から最後まで強かったのは佐田浩司。ラップタイム他を大きく引き離している。荒れたレースの
中、健闘したのは千葉。レギュレーションにより6番手からのスタートというものの2位は立派。堀籠は9番手
からのスタートとなったが、3位に入り面目を保った。予選2位で好調だった鈴木は6コーナーで直進。大きく
順位を下げた。4位には13番手(!)スタートの島津、5位には最後方(!)スタートの上野が入った。

佐田浩司にとっては、今年の全日本カート第1戦の大怪我からの復帰第1戦になったが、実のところ、ドライ
であったなら体が持たなかったかもしれない。FK−9とはいえ、周回数が多いレースのため、体にかかる負
担は相当な物である。今後、4輪に転向すると思われるが活躍を期待したい。

今回のレースは、畳のほりごめレーシングの1−2−3で幕を閉じた。