あー、タイトルを文章通りに受け取るとややこしくなるんですけど、 そう言う意味ではなくて、先日の様に僕がレースに出るときの場合。 作戦に絡む内容は、あまり言っちゃいけないんだけど、言った方が 見ている側としては面白いよね。もちろん、そのチームに聞いちゃ ったことだとマズいんだけど、見えちゃったことなら仕方がないよね？ その他にも、自分のチームとしては、あんまりビックリする様な作戦 をとっちゃうと、それはそれで立場を利用して抜け道を作ったとか 言われそうで。。。ｗ で、終わったレースなのでちょっと書いてみます。 先日のファイナル・イベントのことです。 ブリーフィングで追加になった部分は、殆どが僕が気が付いてしまった ことです。例えば、エンジンストップの件とか、タイヤマーキングの件。 あとは、給油ポンプの使い方かな？ これらは、僕もレースに出ているから気が付いちゃうことなんですね。 でも、言わなかったし、やらなかったこともあったのね。 それは、作戦に絡むところだったんです。 前日、あるところでちょっと話していたんだけど、もし僕が監督だったら こんな作戦でいったと思います。 「スタートでトップにたてなかったら、1周目でピットインする」 タイアは最初から逆向きに付けておいて（まぁ、これがどれだけ不利 なのかは疑問もあるけど）、最初のピットインで給油満タン、タイア チェンジを行います。 なぜなら、 まず燃費の問題。 全体で180minということは、おおよそ18リッターほど必要になります。 最初の燃料が3リッターということは、8リッタータンク満タンだとして 理論的な最大値は３＋８＋８が19リッターですから余裕は全くないこと になります。つまり、1リッター残った状態で満タンにすると、２＋８で 完全な空で10リッター。これは不可能。繋ぎシロが必要なんですね。 ということは、2回の満タン給油での走行は、事実上選択できないことに なるわけです。ということは、給油は量の多少に関わらず、もう１回必要。 よって、3リッターを消費する必要はないとのことになります。 次に、ピットの混雑の問題。 スタートから15分間はピットイン回数のカウントに含まれないんですが、 それを大事にしてしまうと、最初のピットインで15分から30分（３リッター で走行できる最大時間）の間に、48台が入ってくることになる。 殆どのチームが給油をするはずだから、その間停車時間は2分前後。 計算すると、2分で１台ずつがピットに止まると7台ほど。48台の場合は、 7台ずつ2分ごとに行儀良く止まったとして・・・ということになり、ピット レーンと作業エリアは大混雑になる。 コースの問題。 スタート直後は、タイムが似通っているマシンが接近して走るので、お互い がけん制するので通常のタイムが出ません。そして、コース上には全車48台 が居ます。 タイアの温度の問題 15分も走行すると、タイアは暖まりますが、そこから給油などを行うので、 またタイアが冷えてしまい、暖まるまで時間がかかります。 つまり、スタート後とこの作業の後は、タイアが冷えている走行になるわけ です。だったら、冷えているうちに長い作業をした方が良いです。 これら、全てをクリアするには、１回のピットストップが増えても、１周目で ピットインして作業した方が最終的には得になります。 ピットインアウトのロスタイムは22秒から27秒。 コース上の混雑の解消で上がるラップタイム。冷えたタイアのラップ数。 それと作戦のマージンを考えれば、こちらの方がずっと理想的じゃないかな？