唄入れ作業


現実のレコーディングプロセスでは、前出のカラオケ類に「唄入れ」という作業が行われます。
ここで、その作業を想像してみましょう。
ウルトラセブンの歌のTVサイズ2種類とレコードサイズ2種類のカラオケがスタジオに持ち込まれます。
ウルトラ警備隊の歌については、ボーカルグループが別のため同日とは確定できないのですが、
ULTRA SEVEN に関しては、ジ・エコーズであること、エコーの付き方などがPart2やAタイプと同じこと、
などから考えて同日の可能性があります。


しかし現在、TVサイズの「ステレオ版の歌入り」は発見されていません。
それも、Part 2 TVサイズはステレオで発見されていることから
Aタイプのみがモノラル録音されたとは考えられないのです。

(Bタイプは後日録音されるが、これもステレオ版は見つかっていない)

また、TVにしか(モノラルでしか)使わないから「わざわざ」モノラルで録音したのかな?
とも考えましたが
この時点では、NG版の唄入れを行っているのですから、
TV用としてAタイプが決定していたわけではないのです。
確かに、ウルトラマンAのワンダバ付きタックのテーマのように
ステレオ録音をモノラルにすると音の位相変化で
聞こえなくなる音が出てくる場合があるので、得策ではありません。
さらにややこしいのは、モノラルのTVサイズカラオケが出てきてしまっているということです。
しかし、NG版のステレオ物が存在してしまっている以上、理由が決定的ではありません。

たぶん、Aタイプ(後日録音されるBタイプも含めて)TVサイズのステレオ版はどこかに眠っているのでしょう。
現に、COLUMBIA COCX-34208-10の記述を読む限り
ステレオ録音は存在しているようです。
そして、モノラル版のカラオケはBGMとしてのワークテープか、
各国対応のテーマソング録音用にダビングした物だと考えます。

次へ


ご意見、ご感想、または情報をお待ちしております。
メールmaster@tackmix.com または、会議室にお願いいたします。