ステレオ音源


ついでですからステレオ音源についても触れておきます。
当時の音楽制作状況は、既にレコードという媒体を意識していましたが、それは、正副主題歌に限られていました。
当然、Stereoの時代ですから、マスターもそのように作ります。
しかし、BGMに関しては現在のように「売れる物」とは考えられておらず
TVでしか使用するつもりはなかったので、モノラルで録音されています。
今でこそ、テレビがステレオなのは当たり前ですが
当時は小さなスピーカー1つが付いていただけなのです。

前述しましたが、正副主題歌はステレオを完成型として据えており
歌の部分は後でダビングする方法が採られていましたので、カラオケのレコーディングはステレオで行ったわけです。
同日、録音されたと思われる物は以下の通りです。

オープニングアイキャッチ
ウルトラセブンの歌 レコードサイズ カラオケ
ウルトラセブンの歌 TVサイズ カラオケ
ウルトラセブンの歌 Part2 レコードサイズ カラオケ
ウルトラセブンの歌 Part2 TVサイズ カラオケ
ウルトラ警備隊の歌 レコードサイズ カラオケ
ウルトラ警備隊の歌 BGM用 イントロなし1番のみ
ウルトラ警備隊の歌 BGM用 1番のみ
ULTRA SEVEN カラオケ
ウルトラ少年の歌 カラオケ


これらはいずれもステレオで録音されており、現在まで何らかの形でCD化されています。

さて、ここで各曲をよく聞いてみると、編成的にとても面白いことに気が付きました。
ステレオで録音するためには少なくとも2本のマイクが必要です。
当時(昭和42年)の録音技術がどのレベルであったかは私はよく判らないのですが、
5本以上のマイクを使用して録音されていると思われます。

楽器の定位は、各カラオケとも同様ですが、音が出ているかどうかの違いはあります。

左から
ピアノ・ピッコロフルート・エレキギター・ホルン・ストリングス(チェロがあるかも)・ティンパニ
センターはエレキベース以外殆どありません。シンバル(ドラ?)があるかも知れません。
右に向かって、ドラムセット・トランペット・トロンボーン(バス系が他にあるかも)と定位しています。

 


































オープニングアイキャッチ        
ウルトラセブンの歌          
ウルトラ警備隊の歌        
ウルトラセブンの歌 Part2        
ULTRA SEVEN          
ウルトラ少年の歌        

以上の楽器定位と、音色が共通しているので同日に録音されたと言っても良いと思います。
ただし、録音された順番までは推定できませんでした。



その他に、ステレオで録音された物には、本編放映終了後、
海外放送時のプロモーション用として以下の物があります。

THE THEME SONG OF "ULTRA-7" カラオケ
"ULTRA-7" カラオケ
ディスコウルトラセブン カラオケ

が、しかし現在までこれらのカラオケは私自身は聞いたことがありません。

Tackmix 注 ・・・・
後ほど考証する海外版のページを書いていて気が付きました。
この当時は既にマルチトラック録音が可能で
カラオケに歌を被せると言うよりも、歌もマルチに録音して完成させていたので
カラオケというよりも、ボーカルマイナスが存在するのです。
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